マイクロマウス競技規定

マイクロマウス競技とは、ロボットに迷路を通過させ、その知能と速度を競う競技である。ここに出場するロボットをマイクロマウスと呼ぶ。

1.マイクロマウスに関する規定

1-1 マイクロマウスは自立型でなければならない。燃焼を利用したエネルギー源は許されない。
1-2 マイクロマウスは、競技中に操作者により、ハードウェアおよびソフトウェアの追加、取りはずし、交換、変更を受けてはならない。ただし、軽微な修理・調整は許される。
1-3 マイクロマウスは迷路内に本体の一部を放置してはならない。
1-4 マイクロマウスは迷路の壁を飛び越し、 よじのぼり、傷つけ、あるいは壊してはならない。
1-5 マイクロマウスの大きさは、その床面への投影が1辺12.5cmの正方形に収まらなければならない。走行中に形状が変化する場合も、常にこの制限を満たしていなければならない。ただし、高さの制限はない。

2. 迷路に関する規定

2-1 迷路の壁の側面は白、壁の上面は赤、床面は黒とする。迷路の走行面は、木材に黒のつや消しの塗料が塗付されているものとする。ただし、始点の外壁(迷路の外側)及び終点領域の内壁は赤色に着色されている。また、始点の区画及び終点領域の区画の壁の上面は白色とする。
2-2 迷路は9cm×9cmの単位区画から構成されるが、全体の大きさについては最大32×32区画とする。区画の壁の高さは2.5cm、厚さは0.6cmとする。(図1参照)

2-3 迷路の始点は、四隅のいずれかにあり、時計回りに出発する。終点は指定された長方形の終点領域とする。終点領域の位置や大きさについては競技会ごとに定める。なお終点領域は対角区画の座標で表現する。(表現方法は図2参照)
2-4 各単位区画の四隅にある0.6cm×0.6cmの小正方形部分を格子点と呼ぶ。終点領域内を除いたすべての格子点には少なくとも1つの壁が接している(図1参照)。また、迷路全体の外周の壁は全て存在する(図1、図2参照)。

終点領域は、競技規定2-3の出発方向(時計回り)をY、右方向をXとし
始点の区画をX0・Y0として、対角区画の座標で表す。
(上図の例における終点領域は「(X18・Y13)-(X19・Y15)」である。)

図2. センサ位置と終点領域 (例)

3. 競技に関する規定

3-1 マイクロマウスが始点から終点への走行に要した最短の時間をそのマイクロマウスの迷路通過時間記録とする。マイクロマウス競技においては迷路通過時間記録および最短時間達成までの過程ならびにその間の自律性を評価する。
3-2 操作者は迷路が公開された後で迷路に関する情報をマイクロマウスに入力してはならない。また競技中にスイッチ操作等で、迷路に関する情報を修正、あるいは部分的に消去することはできない。
3-3 迷路の走行は、毎回始点より開始し、始点に戻った時点あるいは2秒以上停止、もしくはマイクロマウスの走行中止が認められた時点で終了する。
3-4 マイクロマウスが始点に戻り、自動的に再スタートする場合、始点において2秒以上停止しなければならない。
3-5 操作者は、競技委員長の指示または走行中止の許可がない限り走行中のマイクロマウスに触れてはならない。競技委員長は、あきらかに走行に異常が認められた場合、走行中止の申し出を認める。また、それ以外の走行中止の申し出については、迷路に関する記憶をすべて消去することを条件に認める。
3-6 マイクロマウスの持ち時間は最大10分間として競技会ごとに定める。この間原則的に5回までの走行をすることができる。
3-7 マイクロマウスの床面より2.5cm以内の部分が全て終点領域に入ったとき、そのマイクロマウスは迷路を通過したと認められる。ただし、迷路の通過時間の測定は、始点のセンサがマイクロマウスをセンスしてから、終点領域の入り口のセンサが同マウスをセンスする間を計測する。
3-8 競技場の照明、温度、湿度は通常の室内環境とする。照明の調節に関する申し出は受け付けられない。
3-9 競技委員長は、必要と認められた場合、操作者に対しマイクロマウスについての説明を求めることができる。また競技委員長の判断で走行の中止、または失格の宣言その他必要な措置を講ずることができる。
3-10 競技の表彰内容および評価基準は競技会ごとに定める。

注意

1. 競技中にプログラムのローディングおよびROMの交換を行なうことは許されない。また、競技中にマイクロマウスを本体とは独立した開発装置やコンソールボックスと接続してプログラム実行に関する指示を与えることも許されない。
2. 競技中にタイヤについた埃やごみ等を、粘着テープ等で除去することは許されるが、摩擦力を増やすために、溶剤等を使用してはならない。
3. マイクロマウスは各走行において終点到着後も、さらに迷路の探索を続けることができる。この場合、始点から初めて終点に達するまでの時間を記録とする。
4. マイクロマウスが始点に戻った後2秒以内に再スタートした場合、次回の走行を開始したとみなされるが、その走行の計時記録は無効とする。
5. 調整等のため、走行時を除いて迷路の始点の区画以外にマイクロマウスを置いてはならない。
6. マイクロマウスの寸法について
マイクロマウスの下部構造の大きさは、1-5の規定にかかわらず、迷路の大きさによる制限を受ける。
7. 迷路について
迷路は常識的な工作精度で製作されるため、ある程度の寸法の誤差が生じることがある。また、迷路を組換え可能とするため、壁および床面には1mm程度の隙間あるいは段差が生じることがある。また、色ムラ、変色、汚れなどがある場合がある。
8. 始点・終点のセンサについて
種類:透過型光電センサ
    光軸は水平であり、床面より0.5cmの高さにある(図1参照)。
位置:・始点のセンサ 始点の区画と次の区画との境
    ・終点のセンサ 終点の入口部分(図2参照)

9. 終点領域の区画の一部にゴール標識を設置することがあるが、これは、競技委員長の承認を得て取り外すことができる。

改訂履歴

2010年5月6日改定
2012年10月17日改定
2013年8月1日改定
2018年6月11日改定

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