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マイクロマウス

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2010年5月6日改定
2012年10月17日改定

マイクロマウスクラシック競技規定

マイクロマウス競技とは、ロボットに迷路を通過させ、その知能と速度を競う競技である。ここに出場するロボットをマイクロマウスと呼ぶ。
1.マイクロマウスに関する規定
1-1 マイクロマウスは自立型でなければならない。燃焼を利用したエネルギー源は許されない。
1-2 マイクロマウスは、競技中に操作者により、ハードウェアおよびソフトウェアの追加、取りはずし、交換、変更を受けてはならない。ただし、軽微な修理・調整は許される。
なお、特に必要と認められた競技会については、全く同一仕様のバッテリの交換は許されることがある。
1-3 マイクロマウスは迷路内に本体の一部を放置してはならない。
1-4 マイクロマウスは迷路の壁を飛び越し、よじのぼり、傷つけ、あるいは壊してはならない。
1-5 マイクロマウスの大きさは、その床面への投影が1辺25cmの正方形に収まらなければならない。走行中に形状が変化する場合も、常にこの制限を満たしていなければならない。ただし、高さの制限はない。
2. 迷路に関する規定
2-1 迷路の壁の側面は白、壁の上面は赤、床面は黒とする。迷路の走行面は、木材に黒のつや消しの塗料が塗付されているものとする。
2-2 迷路は18cm×18cmの単位区画から構成され、全体の大きさは16×16区画とする。区画の壁の高さは5cm、厚さは1.2cmとする。(図1参照)
2-3 迷路の始点は、四隅のいずれかにあり、時計回りに出発する。終点は中央の4区画とする。
2-4 各単位区画の四隅にある1.2cm×1.2cmの小正方形部分を格子点と呼ぶ。終点の中央を除いたすべての格子点には少なくとも1つの壁が接している(図1参照)。また、迷路全体の外周の壁は全て存在する(図1、図2参照)。
3. 競技に関する規定
3-1 マイクロマウスが始点から終点への走行に要した最短の時間をそのマイクロマウスの迷路通過時間記録とする。マイクロマウス競技においては迷路通過時間記録および最短時間達成までの過程ならびにその間の自立性を評価する。
3-2 操作者は迷路が公開された後で迷路に関する情報をマイクロマウスに入力してはならない。また競技中にスイッチ操作等で、迷路に関する情報を修正、あるいは部分的に消去することはできない。
3-3 迷路の走行は、毎回始点より開始し、始点に戻った時点あるいは2秒以上停止、もしくはマイクロマウスの走行中止が認められた時点で終了する。
3-4 マイクロマウスが始点に戻り、自動的に再スタートする場合、始点において2秒以上停止しなければならない。
3-5 操作者は、競技委員長の指示または走行中止の許可がない限り走行中のマイクロマウスに触れてはならない。競技委員長は、あきらかに走行に異常が認められた場合、走行中止の申し出を認める。また、それ以外の走行中止の申し出については、迷路に関する記憶をすべて消去することを条件に認める。
3-6 マイクロマウスは10分間の持時間を有し、この間5回までの走行をすることができる。ただし、特に必要と認められた競技会については、持時間を7分、走行回数を5回、また持時間を5分、走行回数を5回とすることがある。
3-7 マイクロマウスの床面より5cm以内の部分が全て終点の区画に入ったとき、そのマイクロマウスは迷路を通過したと認められる。ただし、迷路の通過時間の測定は、始点のセンサがマイクロマウスをセンスしてから、終点のセンサが同マウスをセンスする間を計測する。
3-8 競技場の照明、温度、湿度は通常の室内環境とする。照明の調節に関する申し出は受け付けられない。
3-9 競技委員長は、必要と認められた場合、操作者に対しマイクロマウスについての説明を求めることができる。また競技委員長の判断で走行の中止、または失格の宣言その他必要な措置を講ずることができる。
3-10 競技の表彰内容及び評価基準は競技会ごとに定める。
[注意]
1. 競技中にプログラムのローディングおよびROMの交換を行なうことは許されない。また、競技中にマイクロマウスを本体とは独立した開発装置やコンソールボックスと接続してプログラム実行に関する指示を与えることも許されない。
2. 競技中にタイヤについた埃やごみ等を、粘着テープ等で除去することは許されるが、摩擦力を増やすために、溶剤等を使用してはならない。
3. マイクロマウスは各走行において終点到着後も、さらに迷路の探索を続けることができる。この場合、始点から初めて終点に達するまでの時間を記録とする。
4. マイクロマウスが始点に戻った後2秒以内に再スタートした場合、次回の走行を開始したとみなされるが、その走行の計時記録は無効とする。
5. 調整等のため、走行時を除いて迷路の始点の区画以外にマイクロマウスを置いてはならない。
6. マイクロマウスの寸法について
マイクロマウスの下部構造の大きさは、1-5の規定にかかわらず、迷路の大きさによる制限を受ける。
7. 迷路について
迷路は常識的な工作精度で製作されるため、ある程度の寸法の誤差が生じることがある。また、迷路を組換え可能とするため、壁および床面には1mm程度の隙間あるいは段差が生じることがある。また、色ムラ、変色、汚れなどがある場合がある。
8. 始点・終点のセンサについて
種類:透過型赤外線センサ
    光軸は水平であり、床面より1cmの高さにある(図1参照)。

位置:・始点のセンサ 始点の区画と次の区画との境
    ・終点のセンサ 終点の入口部分(図2参照)
9. 始点の区画及び終点領域の区画の壁の上面は黄色とする。
10. 迷路の終点となる4区画内には壁や柱は存在しない。






図2.2008年エキスパートクラス決勝迷路


マイクロマウスクラシック競技 運営に関する注意事項


1. クラス分けについて
(1) マイクロマウスクラシック競技フレッシュマンクラス
新人あるいは入門間もない人のためのマイクロマウス競技。新人あるいは初心者と自分自身で判断する人は誰でも参加できます。ただし今までに全日本大会ならびに海外での同等の大会で、ゴールに到達したことのある人、あるいはゴールに到達したことのあるマウスは除きます。また、競技時に審査員長にエキスパートクラスが適当と判断されたマウスは入賞から除外されます。
※フレッシュマンクラスは自分を初心者と考える人が、自分自身で作ったマウスを持って参加する事を基本とした競技です。また、先輩などの作ったマウスを譲り受けた場合も、初心者によるマウスとは認められないケースがあります。
(2) マイクロマウスクラシック競技エキスパートクラス
予選と決勝があり、決勝戦は予選通過者と各地区での成績によりシードされた参加者(原則として地区大会による推薦者)によって行われます。なお、予選に出場したロボットの中で、審査委員が特に技術的に優れていると認たマウスは、(予選の順位によらず)決勝に出場できることがあります。また決勝戦への参加は、同一製作者によるマウスあるいは同一グループによって製作された技術的に類似性の高いマウスは1台限りとし、かつ一人のオペレーター(製作者がオペレートするのが原則)は一台のマウスしか操作できないこととします。
2. 参加登録について
フレッシュマンクラスは、同一製作者(=オペレーター)のロボット参加登録台数は1台のみとします。但し、エキスパートクラス予選の参加登録台数についての制限は有りません。
3. バッテリー交換について
フレッシュマンクラスでは、競技中、同一仕様のバッテリーに限り交換することを許されます。エキスパートクラスでは、予選、決勝を通じて、競技中のバッテリー交換が一切禁止されます。
4. 持ち時間及び走行回数について
エキスパートクラス予選は、持ち時間7分、走行回数5回で競技を行われ、決勝においては持ち時間5分、走行回数5回で競技を行います。
また、フレッシュマンクラスは、持ち時間7分、走行回数5回で競技を行います。
5. 競技会場の照明環境とフラッシュ撮影等について
主催側としては限られた環境でしか動かないロボットではなく、極力あらゆる人間環境で動くロボットの登場を期待することを基本精神としております。
(1) 照明環境について
上記の精神に則り、今回の競技会場で用意された通常の照明環境で実施いたします。
(2) フラッシュ撮影等について
マイクロマウスクラシック競技エキスパートクラス決勝につきましては、客席からのフラッシュ撮影は禁止されません。ただし、エキスパートクラス決勝以外の競技については、従来どおり、競技中のフラッシュ撮影は遠慮してもらう様会場にてアナウンスします。なお、ビデオ、カメラのオートフォーカスには、赤外線が使われているものもありますが、これについては、ロボット自身の対策を期待します。
6. 地区大会等におけるエキスパートクラスの全国大会決勝出場(シード)権について
各地区大会・学生大会において、出走台数が10台以上の場合、推薦される1台を全国大会決勝にシードします。また、出走台数が30台を超える場合、もう1台追加して2台とします。
7. エキスパートクラス予選ならびにフレッシュマンクラスは、出走台数によって、各々迷路2面で行うことがあります。
8. エキスパートクラス決勝では、競技開始前から競技終了時までロボットを事務局が指定する場所にて預かります。操作者は指定場所から自らロボットを受け取って走行させ、走行終了後に再度ロボットを同じ場所に戻すこととします。
9. フレッシュマンクラスについて予選を行う場合は、以下の方法で実施した上、原則的に上位30台を決勝進出として、同日の午後に決勝を実施する。
  ■マイクロマウスに関する規定
    • 基本的な規定は、マイクロマウスクラシック競技規定に準じる。
  ■予選に関する規定
    • 予選で使用される迷路の大きさは、通常の競技用迷路を1/4に区画した8×8区画とする。
    • 8×8迷路を3分間に3回走行することが出来る。終点区画は、対角上の(X-7、Y-7)1区画とし、3回の内の最短時間を採用。(参考:クォーターマウスは5分5回走行可)
    • 予選迷路はフルサイズの16×16を使用し、四隅から各々走行する。
    • 計測は四ヶ所で1/10秒単位の手動計測とする。
    • 予選走行終了後、原則的に上位30台を予選通過とし発表する。

マイクロマウスクラシック競技  評価基準

表彰者 評価基準
優勝~6位 最短走行時間の短さを評価
自律賞 1回目のスタートから持ち時間内に全走行が完了(最後にスタート地点まで戻る)するまで、ノータッチで走り切ったマウスの内、最短走行時間を記録したマウスに対する評価。全走行を完了したマウスがない場合は、最初にタッチした時までの最短完走時間を記録したマウスを評価する。
ニューテクノロジー賞新しい要素技術・コンセプトに積極的に取り組み、技術的可能性をひろげたものを評価
優秀賞高校生以下の若手により特に独自で製作されたマウス、最短時間等を評価
特別賞2012 年は、1回目の走行で、もっとも短い時間でゴールに到達したマウスを探索技術が優れていると認めて評価
以上の評価以外の特に優れたマウス
※同一グループによって製作された技術的に類似性の高いロボットについては、最上位の1台のみを入賞の対象とすることがあります。

マイクロマウスクラシック競技  表彰内容

マイクロマウスクラシック競技エキスパートクラス
優勝賞状 、副賞、研究奨励金 10万円
2位賞状、副賞、研究奨励金 5万円
3位賞状、副賞、研究奨励金 3万円
4位賞状、副賞、研究奨励金 2万円
5位賞状、副賞、研究奨励金 1万円
6位賞状、副賞、研究奨励金 1万円
自律賞賞状、副賞、研究奨励金 3万円
ニューテクノロジー賞賞状、副賞
優秀賞賞状、副賞
特別賞賞状、副賞
※この他、受賞者全員に記念品等が贈られます。また参加者全員に参加賞が贈られます。
マイクロマウスクラシック競技フレッシュマンクラス
優勝賞状、副賞、研究奨励金 5万円
2位賞状、副賞、研究奨励金 3万円
3位賞状、副賞、研究奨励金 1万円
4位賞状、副賞、研究奨励金 1万円
5位賞状、副賞、研究奨励金 1万円
6位賞状、副賞、研究奨励金 1万円
自律賞賞状、副賞、研究奨励金 2万円
ニューテクノロジー賞賞状、副賞
優秀賞賞状、副賞
特別賞賞状、副賞
※この他、受賞者全員に記念品等が贈られます。また参加者全員に参加賞が贈られます。