講習会テキスト「初心者のためのロボットの作り方」第5版  1985年にマイクロマウス世界大会が開催された翌年から、東日本支部主 催のマイクロマウス入門講座が開かれ、今年で14回目になりました。始めの 頃は手作りのコピーテキストでしたが、平成3年に2回分として印刷製本しま した。それ以来、2年に一度のテキストを発行するようになり、この度「第五 判」ができることになりました。  マイクロマウス入門講座は、はじめてマウスを作る方々を対象としておりま す。そのために、これまでの講習を通じて、より分かり易く、より使い易くを 目標にしたテキスト作りを目指してきました。したがって、第五判は第四判の 大部分を踏襲し、付録として、第三判からも「センサと姿勢制御」、「電源系 について」を再録しました。また、技術交流の記録’97.’98より「アナ ログセンサについて」を再録しました。  現在、支部標準マウスVer.3を開発中ですが、まだ完成しておりません 。そのため、第四判のVer.2をのソフトウエア部分を別冊にして印刷する ことにしました。  2001年には「ロボット創造国際競技大会」(愛称:ロボフェスタ、Ro boFesta)が神奈川と関西の2地区を会場として開催することが決まり ました。マイクロマウス競技は第1次に公認されました。今年はマイクロマウ ス全日本大会の第20回目です。ロボットの競技会としては日本で一番長く続 いた競技であり、伝統のある大会です。これからマウスを作る方のためにマイ クロマウス委員会東日本支部はできるだけ応援して行くつもりです。このテキ ストが皆さんのお役に立てることを願っております。                             平成11年7月                     マイクロマウス委員会東日本支部 ----------------------------------- 第1章 マイクロマウス序論     1.1 はじめに     1.2 マイクロマウス大会について     1.2.1 マイクロマウス大会の歴史     1.2.2 マイクロマウスの規格と競技規定     1.2.3 大会の経過と歴代のマウス達     1.3 あとがき 第2章 マイクロマウスのシステム構成     --東日本支部標準マウスVer.2について--     2.1 支部標準マウスVer.2の目標     2.2 支部標準マウスVer.2の仕様     2.3 支部標準マウスVer.2の標準部品     2.4 標準マウス製作例 第3章 マイクロコンピュータ     3.1 マイクロコンピュータの構成     3.2 Z80マイクロコンピュータ     3.3 アセンブリ言語プログラムの作り方     3.4 アセンブリ言語プログラム例     3.5 割り込みの概念 第4章 各種マイコンの紹介とプログラム開発環境     4.1 Z80系コンピュータのいろいろ     4.1.1 TLCS-Z80マイクロプロセッサー     4.1.2 高速8ビットマイクロコントローラーKL5C8012     4.1.3 Z80上位互換16ビットCPU TMP95C061     4.2 エディタ、アセンブラ、シュミレータ、デバッガ、高級言語     4.2.1 エディタについて     4.2.2 アセンブラについて     4.2.3 シミュレータ・デバッガーについて     4.2.4 高級言語について     4.3 プログラムの書き込み方法     4.3.1 ROM WRITERについて     4.3.2 RAM WRITERについて     4.3.3 TUBO CによるROM化の方法     4.3.4 AKI80へのプログラム転送について     4.3.5 Windows95でスーパーAKI80と通信 第5章 ステッピングモータの回し方     5.1 ハードウエア     5.1.1 ステッピングモータの特徴・種類     5.1.2 ステッピングモータの諸特性     5.1.3 駆動方式     5.1.4 駆動回路(高速回転のための回路技術)     5.2 ソフトウエア     5.2.1 定速回転     5.2.2 加減速回転     5.2.3 割り込み駆動     5.3 参考文献     5.4 プログラムリスト 第6章 探索と最短経路の求め方     6.1 迷路のデータ処理     6.1.1 はじめに     6.1.2 探索とドライブの関係     6.1.3 探索における迷路のデータ処理法     6.1.4 探索からドライブへの指令(走行コマンドについて)     6.1.5 機能別の詳しい解説     6.1.6 練習問題     6.1.7 終わりに     6.2 マイクロマウスにおける最短経路の導出方法         最短経路導出のアルゴリズム         最も効率のよいアルゴリズム         今後の課題 第7章 センサと姿勢制御         センサ技術         スーパーマッピーキット         反射型光位置センサ         外乱に強い光センサ回路         姿勢制御技術         最後に         参考文献 第8章 ソフトウェアの構成     8.1 はじめに     8.2 マイクロマウスのシステム構成     8.3 開発戦略     8.4 まとめ、今後のアプローチ 付録     付録1 電源系について(第三判7章より)     付録2 センサと姿勢制御(第三判6章より)     付録3 ユーザインタフェース(第四判より)     付録4 V25マイクロコンピュータ(第四判より)     付録5 アナログセンサについて('97'98技術交流の記録より)     付録6 PIOのプログラミング(第四判より)     付録7 Z80命令表(第四判より)     付録8 マイクロマウス使用部品名販売店一覧     付録9 マイクロマウス委員会東日本支部取扱部品一覧兼注文書