講習会テキスト「初心者のためのロボットの作り方」第6版  手作りロボットへの関心が高まっています。一口にロボットといってもぴんからキ リまで有り、その製作も簡易なものから高度な技術を必要とするものまであります。 これらロボットの中でマイクロマウスは歴史も古く製作に高度な技術を必要とします。 またかなりの期間継続して努力しないと完成しません。  マイクロマウスは世の中に出現して既に20年以上経過し、解説書も数多く出版さ れています。これらの解説書を参考にすれば簡単に製作できある程度の性能は得られ ます。この中にあって当支部では毎年組立講習会を開いています。  今回ここに第6版のテキストを発行することになりました。できるだけ実践に添っ た内容になるよう意を尽くしたつもりです。マイクロマウスは行き着く所に来ている ように考えられますが、入門者にとってはハードウエア、ソフトウエアとも敷居の高 いものです。また中級者、上級者はより高度な機能を目指して研究、実験に努力を重 ねています。  本書がマイクロマウス製作の第一歩として役立ち多くのマイクロマウスファンの誕 生することを願っています。                                平成13年7月                        マイクロマウス委員会東日本支部                               支部長 横山直隆 -------------------------------------- 第1章、マイクロマウスの構成と製作順序(安藤吉伸) ・マイクロマウスとは ・マイクロマウスの構成 ・製作順序 ・台車構成部品 ・台車組み立て方法 ・センサ回路 ・モータ駆動回路 ・終わりに 第2章、マイクロコンピュータの基礎(小川和哉、金子夏海) ・H8/3048Fについて ・I/Oポートの概要 ・プログラミングについて ・プログラム開発環境 ・マイクロコンピュータのプログラム開発に必要な物と開発の流れ ・開発用ソフトウエア ・マザーボード製作 ・シリアルポートへの接続 ・H8/3048FのフラッシュROMライタ ・GCCによるプログラム例 ・ステッピングモータ駆動用サンプルプログラム ・A/D変換サンプルプログラム 第3章、センサと姿勢制御(森永英一郎) ・MIKE2000SP ・センサ ・反射型光センサの原理 ・センサ回路 ・センサの配置 ・センサの役割 ・センサの調整 ・センサデータ ・姿勢制御 ・姿勢制御の原理 ・制御量の決定 ・走行データ ・最後に 第4章、ステッピングモータの廻し方(小川靖夫) ・マウスの構成 ・ステッピングモータの特徴 ・ステッピングモータの分類 ・ステッピングモータの動作原理 ・ステッピングモータの諸特性 ・ステッピングモータの回路解析 ・ステッピングモータの駆動法 ・ステッピングモータの加速法 ・ステッピングモータを廻すプログラム ・実践編 ・最後に ・第4章補記 第5章、迷路探索と最短経路の求め方(原耕司) ・マウスのプログラムを自分でつくろう ・マウスの内部ではどんな事が起きているか ・プログラムを作る際の方針 ・モジュールの構成例と情報の流れ ・エミュレータ ・最短経路の求め方 ・歩数マップとは ・歩数マップから最短経路を求める方法 ・歩数マップを作り、最短経路を求める方法 ・もっと高度な最短経路の求め方 ・探索の目的 ・いろんな探索アルゴリズム ・左手法 ・拡張左手法 ・求心法 ・足立法 第6章、実習「マイクロマウス走行実験」(小川知行) ・実習目的 ・実習課題 ・プログラム ・ステッピングモータ ・C言語 ・マイクロマウスに応用するにあたって 付録、マイクロマウス使用部品名販売店一覧