つくばチャレンジ[Real World Robot Challenge(RWRC)]は、人々が生活している空間の中で、ロボットが確実に自律的に動き回って働くための技術を追求することを目的とする。そのため、ロボットが実環境の中で実現するべき動作を「課題」として定義する。
参加ティームはその「課題」を達成させることを目的としてロボットを開発し、チャレンジに参加する。また、ここに用いられた技術はできる限り公開して社会の共有技術とすることを目指す。

2007年度の「課題」はつくば市内の約1kmの遊歩道を外からサポートを受けず自律的に目的にまで走行すること(詳細は別紙)である。
ロボットが、人々が生活している社会すなわち実環境で人々と親和性を保って動作するためには、ロボットおよびそれを働かせる人には

[1] そこに居る人間に危害を加えないこと。
[2] そこに居る人間に恐怖を感じさせたり強い不快の念を与えないこと。
[3] 環境やそこに存在する物などを傷つけたり、大きな改変を与えないこと。
[4] その環境内にいる人間の行動を邪魔しないこと。
また、環境内に存在する物の働きを妨害しないこと。

が強く求められる。つくばチャレンジの「課題」は、これらの各項目が維持された下で達成されねばならない。とくに、この各項目はロボットの行動の結果を後から見て満たされていれば良いのではなく、はじめからこれらの事項が発生することがないようにロボットが作られている必要がある。

なお、人々が生活している環境でロボットを働かせるため実環境の中での課題を設定してそのための技術を追求することは、それ自体が大きなチャレンジである。そのため、つくばチャレンジにおいては、その具体的内容および進め方自体を主催者と参加者及び地域が十分に意見を交換しつつ柔軟に定めていくこととする。それにより、このチャレンジを社会の期待に応える意義あるチャレンジとしたい。








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